ポケットモンスターBDSP 擬似ランクマッチ 使用パーティ

はじめに

久方ぶりの投稿。まさかまたポケモンの構築記事を書くとは思ってませんでした。しかも、スカーレットバイオレットではなく、ブリリアントダイヤモンドとシャイニングパールのを……

ということで、ポケットモンスターブリリアントダイヤモンド並びにポケモンシャイニングパールで行われていた擬似ランクマッチーーグローバルルームの合言葉63504649にて、6匹の手持ちから3匹を選ぶシングルバトルをしたい人が集まる対戦環境ーーで何戦か固定パーティで戦っていたので、そのパーティを解説します。

なお、筆者はポケモンの対人戦はポケモンXYORASのいわゆる第六世代以降久方ぶりで、それとの比較も交えているので、その感想とかもご覧頂ければと思います。

 

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パーティは画像の6匹。バトルルームのシングル49連勝を達成したゲンガーガブリアスハッサムに若干の変更を加えた並びの軸が構築の出発点でした。ゲンガブハッサムの並びだと、みちづれとほろびのうたを搭載したゲンガーの役割が重たいので、その役割を軽減する最有力としてヒートロトム、その補完のマリルリポイズンヒールその他害悪戦術キラーのクロバットを加えた6匹になります。

 

パーティ紹介

ゲンガー

性格:おくびょう

特性:のろわれボディ

努力値:B4 C252 S252

持ち物:きあいのタスキ

技:シャドーボールヘドロばくだんみちづれ/エナジーボール(←ほろびのうた)

解説:

基本的には、高いすばやさを活かして二つのメインウェポンで相手の体力を削り、散り際にみちづれを使って後続の一貫性を作る、どこにでもいるようなタスキゲンガー……ではあるものの、今回のゲンガーにはほろびのうたを採用しています。

ほろびのうたで、バトンタッチを擁したパーティや、ちいさくなるなどを使って強引に居座って全抜きを狙おうとするポケモンに強力な圧力をかけることができます。

選出であと1匹誰を出すか迷った時に「とりあえず」で選べる便利屋ではありますが、バンギラスヒードラン、連続技持ちなどを重く見る場合は選出は避けます。逆に、バトンタッチやちいさくなるを使ってきそうな相手がいる場合にはほぼ絶対選出になります。また、相手がもしそのような戦術を使ってこなかったとしても腐りにくいのがこのタスキゲンガーのいいところでもあります。

後述のガブリアスハッサムマリルリのお陰か、相手のバンギラスの選出を抑制できており、パーティ単位でこのゲンガーが動きやすくなっているように感じました。

第六世代と比較すると、みちづれの連続使用がまもると同じ仕様に変更されていたり、特性ふゆうが没収されていたりと、当時と同じ感覚での運用が出来ずに不便になった点はあるものの、使いようによっては相変わらず強力で、逆に相手のゲンガーの攻略も簡単になったので、強さがいいバランスに収まったのかなと感じます。

 

ガブリアス

性格:ようき

特性:さめはだ(←すながくれ)

努力値:B4 A252 S252

持ち物:ラムのみ

技:げきりんじしん/つるぎのまいどくづき(←アイアンヘッド)

解説:

有利対面を作って一貫性のある技を撃ったり或いはつるぎのまいでこうげきを上げて全抜きを狙ったりする、至って典型的な積みエースもできるガブリアス。今回はラムのみを採用しており、状態異常技に合わせて強引につるぎのまいを積んだり、おにびやキノコのほうしなどでの妨害を拒否したりと、何かと便利な持ち物。

つるぎのまいを積めさえすれば、げきりんはマルチスケイル持ちのカイリューがHP満タンでも確定1発、HP194以下のヒードランが確定2発、ぼうぎょ特化のクレセリアが確定2発と受け出しを一切許さない抜き性能をみせてくれます。

ガブリアス自身がラムのみを持っていることも含めて、パーティ単位で絡め手や(いわゆる)害悪戦術に強めであるために数値の暴力を押しつけやすく、このガブリアスの一貫性を作れるかどうかがこのパーティのコンセプトの一つでもあります。

サブウェポンはどくづきを採用していますが、その前まで採用していたアイアンヘッドとは威力は同じ、仮想敵も被り気味と一長一短なので、まだまだ検討の余地あり。

アイアンヘッドマリルリに対して等倍になってしまうものの、3割でひるみを狙えるので、全抜きをアシストしやすい。一方でどくづきはマリルリにも抜群で通り、追加効果も3割どく状態と悪くないものの、アイアンヘッドのような強力な個性はない。ストーンエッジいわなだれ、ドラゴンクローなどもアリ?

第六世代と比較すると、不意のめざめるパワー氷に怯える必要がない、ガブリアスのすばやさを上回るフェアリータイプの不在、撃ち合いで消耗させられるメガガルーラの不在と、ゲンガーとは対照的にさらに使いやすくなった印象です。ほのおのキバは没収されたようですが、元々多用するような使い方をしていなかったので、筆者としてはそれほど痛手ではありませんでした。

 

ハッサム

性格:いじっぱり

特性:テクニシャン

努力値:H236 A252 D20

持ち物:こだわりハチマキ

技:バレットパンチとんぼがえり/どろぼう/シザークロス

解説:

上のゲンガーとガブリアスをあわせた3匹でバトルルームの49連勝を遂げたパーティの一員で、その並びをそのまま対人戦にも採用したが、このハッサムについては型がコロコロ変わっている。

当初から性格いじっぱりと技のバレットパンチととんぼがえりは固定で、HAオボンのつるぎのまいシザークロス型、HBDオボンのつるぎのまいはねやすめ型、そして現在のハチマキ型に至る。

基本的に場に出たら引っ込めるまで1つの技しか使わないことが多かったので、こだわりハチマキと好相性。これにより、ガブリアスのメインウェポンを両方無効にするトゲキッスもHP極振りでもバレットパンチで確定1発にできるので、でんじはやエアスラッシュによるまひるみやほのお技の所持などに怯えず問答無用で処理でき、ほかにもこおりタイプとドラゴンタイプ、フェアリータイプの技をいずれも半減に抑えることができるので、ガブリアスとの相性も非常に良いです。

もはや説明不要の、優秀な耐性ととんぼがえりによるサイクル戦適性と、バレットパンチなどによる中盤以降のスイープ能力の両方を兼ね備えており、いずれもこだわりハチマキによって一定以上の負担を与えることができるので、後続や自身の一貫性を作りやすいです。

技構成については、バレットパンチととんぼがえりは(こだわりハチマキ持ちなら特に)なくてはならない技ですが、残りの二つは選択肢が多かったです。居座って殴るためのシザークロス(本当はむしくいが欲しい)と、タイプ一致技では通りにくい相手に刺すどろぼうを採用していましたが、でんこうせっかやつばめがえし、いわくだき、果てはダブルアタック辺りも候補に入れて考えていましたが結論は出ませんでした。

第六世代と比較すると、こちらも不意のめざめるパワー炎に怯える必要がなくなり、また環境にラティ兄妹が多いことからも活躍させやすく、一段と使いやすい環境であると感じます。ただ、ばかぢからが没収されていたので、技範囲の狭さにはさらに困ることに…。

 

クロバット

性格:おくびょう

特性:すりぬけ

努力値:H132 C196 S180

持ち物:くろいヘドロ

技:エアスラッシュちょうはつ/みがわり/わるだくみ

解説:

当パーティ内では対人戦の採用率が最も低いであろうクロバットにして、且つぶっちぎりの変態型。

運用としては至って単純で、タイプ相性や相手の補助技を起点にみがわりを使ってわるだくみを積み、エアスラッシュで全抜きを狙うことがコンセプト。これだけなら似たようなことがトゲキッスにもできる上にエアスラッシュのひるみを狙うならそちらの方が都合がいいが、すばやさのラインが圧倒的にクロバットの方が上なのと、特性すりぬけのおかげで相手のみがわり(やリフレクターやひかりのかべなどの壁)を無視して攻撃できる点で明確な差別化が可能です(あと、ほぼほぼ物理型に見られるんで物理受けを呼びやすくそれを起点にしやすい)。この点から、グライオンキノガッサに対して強力な遂行力を持っていて、それをはじめとした受けループは恰好のカモです。

努力値振りは、実数値が16n+1となるHP132振り、すばやさ種族値120族抜きのすばやさ180振り、残りとくこう196振りとなっています。とくこうについてはいくら特化しようがわるだくみを積もうが積みアタッカーとしては絶対的な数値が足らないので、意表を突いて相手のサイクルやループを崩すことが最重要コンセプトです。一応、わるだくみ全積み状態でヒードランHP極振りに対してエアスラッシュが確定3発と、みがわり有りの状態ならひるみ考慮で高い確率で殴り勝てますが、あくまで崩すことが最重要事項なので、過信は禁物。(受けループに選出した際はエアスラッシュを見せるまでもなく降参を貰いました)

このようにあまりにも尖った性能をしているので、選出画面ではまずこのクロバットが刺さっているかどうかを見極めます。お陰で、クロバットを出すか出さないかで一番最初に選択肢を作ることができるので、そこからの選出を考えやすく、勝ち筋を見い出しやすくなっています。

第六世代との比較ですが、なんといかりのまえばが没収されている!?どのみち、レッドカードがないと使いづらい技ではありますが。

 

(ヒート)ロトム

性格:ひかえめ

特性:ふゆう

努力値:H252 C252 D4

持ち物:たべのこし

技:ほうでん/オーバーヒート/ボルトチェンジリフレクター

解説:

ハッサム軸でサイクル戦を展開するためにとんぼがえりからの退き先となるポケモンの候補を考察するにあたり、フォルムチェンジロトムの採用は真っ先に決まっていました。まず考えたのがカットロトムですが、キノコのほうしを無効化できる上に得意苦手がはっきりしているのでトリックとの相性も良好なのですが、ハッサムとサイクルを回すには耐性がいまいち噛み合わないので外しました。次にウォッシュロトムですが、こちらはハッサムと相性が最も良いため真剣に検討を考えました。しかし、ハッサムの耐性の都合でどちらかというとみずタイプとして採用する動かし方になるためにハイドロポンプへの依存度が高くなり、役割そのものが不安定になりやすいので泣く泣く候補から外しました(スピンロトムフロストロトムは使用感が全くわからず最初から考察していませんでした)。

前置きがだいぶ長くなりましたが、そうして候補として残ったのがヒートロトムでした。(選出画面の一番下で見落とされやすいのか)刺さる選出をしてくる相手が多く、今回はとくこう特化での採用なのでなまじ火力が高く、きっちり仕事をこなしてくれる優秀な子。

ほのおタイプとでんきタイプということで、相手からすると元々受け出しが難しいタイプであり、(だから相手の選出に刺さることが多かったのかもしれない)その上とくこうに振り切っているため安易な受け出しを許さず、相手に少なからぬ負担をかけつつ後続の一貫性を作ってくれました。

持ち物については特に深く考えずにたべのこしを持たせていましたが、じしゃくやもくたん、たつじんのおびなどもアリだったかもしれません。こだわりアイテムは、居座るでんき技を撃った後にオーバーヒート、オーバーヒートを撃った後にボルトチェンジで撃ち逃げしたい、などといった立ち回りをよくするので、もし持たせるとするならばトリックをする前提で持たせるといった採用理由になりそう?

ほうでんはまひ率の高さを買って採用していましたが、相手が麻痺して助かった場面もなければ10まんボルトなら足りた!ような場面もなかったので、おそらく一長一短だったかと。リフレクターは擬似的に物理受けができるように採用したものの、無くて困ったような場面がなかったため、おにびか、でんじはか、ひかりのかべか、わるだくみ辺りも悪くなかったかもしれません。

おにびはリフレクターと違って狙った相手の物理攻撃力を半永久的に半減にできるので、長期戦になっても不利になりにくいです。しかし、おにびを撃ちたい相手の筆頭はガブリアスで、ヒートロトムでは元々撃ち合える性能はないので、採用するメリットは薄そう。ウォッシュロトムなら有力候補だと思います。(でんじははほうでんでいい感ある)

ひかりのかべヒードランと撃ち合うことになった時に有利になるかも?って感じです。ほか、ラティオスの攻撃も半減にできるのは便利かもしれない?

わるだくみは、努力値をHS特化等に変えればいい動きをしてくれそうな予感(この子にもわるだくみを入れると、ガッチガチの積みサイクルになりそう)がするし、なんならHCのままでも悪くなかったかもしれません。

 

マリルリ

性格:いじっぱり

特性:ちからもち

努力値:H244 A252 D12

持ち物:オボンのみ

技:たきのぼりじゃれつく/アクアジェット/ほろびのうた(←はらだいこ)

解説:

マリルリとしてはごく一般的な、オボン腹太鼓型。選出画面にいるだけで、強烈なプレッシャーを与えられる、見せポケとしても優秀な子。

ある程度の耐久もあるので、前述のハッサムと後述のヒートロトムも含めてのサイクル戦に参加しやすくなっている…のだが、筆者自身がこの型のマリルリをあまり上手く使いこなせておらず、思うような活躍ができませんでした。

第六世代では、はらだいこをオミットし他の攻撃技を入れたとつげきチョッキで運用しており、ほのお技などに後出しして役割を遂行させていましたが、この環境下では存在しない型なので泣く泣くはらだいこ型を採用していました。

 

…とまあこんな感じで、何年も前のBDSPのパーティ記事を書いちゃいました。書き溜めて封印していたんですが、どうしてもこのみがわりわるだくみクロバットを忍ばせるには惜しいと思って世に出すことにしました。クロバット、パルデア入りするといいね……